原型とゆとりの関係
原型をそのまま服にできない理由
原型は、洋服の型紙を作るための土台です。 体の寸法をもとに作られていますが、そのまま布に写して縫えば、すぐに着やすい洋服になるわけではありません。 服には、体を動かすためのゆとりと、作りたいシルエットを表現するためのゆとりが必要です。
ゆとりとは?
ゆとりとは、身体の寸法に加える余裕のことです。 体にぴったりの寸法だけで服を作ると、呼吸をしたり腕を動かしたりするときに窮屈になることがあります。 そのため、型紙には着やすさや動きやすさを考えた余裕を加えます。
必要なゆとりの量は、服の種類やデザイン、生地によって変わります。
原型はヌードサイズそのものではありません
原型は身体寸法をもとに作りますが、ヌードサイズをそのまま線にしたものではありません。 製図方法によっては、呼吸や最低限の動きに必要なゆとりが、あらかじめ原型に含まれています。
そのため、入力したバスト寸法と、完成した原型のバストまわりの寸法が同じになるとは限りません。
原型が完成したら、前身頃・後身頃のバストラインやウエストラインなどを実際に測り、 身体寸法との差を確認してみるのがおすすめです。
原型にどのくらいのゆとりが含まれているか分かると、 そこから型紙へ展開するときに、さらにどのくらい加える必要があるのか考えやすくなります。
原型をそのまま服にしにくい理由
原型は、特定のデザインを作るための完成型紙ではありません。 実際の服を作るときは、原型をもとに、丈やシルエットを変える、ゆとりを加える、 ダーツを移動する、襟ぐりや袖ぐりを調整するなど、作りたいデザインに合わせて型紙へ展開していきます。
また、同じデザインでも使用する生地によって必要なゆとりは変わります。 伸びにくい生地と伸縮性のある生地、薄手のブラウスと重ね着するコートでは、 必要な余裕が同じとは限りません。
仮縫いで確認する
計算上は十分なゆとりがあっても、実際に着たときの動きや見え方は、体形や生地によって変わります。
本番の生地で仕立てる前に、シーチングなどで仮縫いをすると、 腕を上げる、座る、前かがみになるといった動きの中で、 窮屈な部分や余りすぎている部分を確認できます。
ゆとりだけでなく、肩線や脇線、ダーツ、襟ぐり、袖ぐりなども一緒に確認すると、 より自分に合った型紙へ調整しやすくなります。
まとめ
原型は、身体寸法をそのまま写したものではなく、 製図方法に応じた基本的なゆとりを含んだ、型紙作りのための土台です。
まず完成した原型を測り、身体寸法との差を確認する。 そのうえで、作りたいデザイン、生地、着用方法に合わせて必要なゆとりを考えていきます。
KATAPATAで作成した原型も、 「これが完成型紙」ではなく「ここから服を作っていく基準」として活用してみてください。