パンツ原型で確認したい
5つのポイント
パンツ原型は、ウエストやヒップの寸法だけを合わせれば完成、というものではありません。 股上、股ぐり、ヒップ、裾幅、前後差が互いに関係しながら、 立ったときのシルエットや座ったときの動きやすさを作っています。 ここでは、パンツ原型を作ったあとに確認したい5つの基本ポイントを整理します。
パンツ原型は5つの要素を
一緒に見る
パンツは、身体の前後差や股まわりの立体が型紙の形に表れやすいアイテムです。 ひとつの寸法だけを合わせるより、 複数のポイントを関連させて確認する方が原型の状態を判断しやすくなります。
1. 股上
ウエストから股までの深さ
股上は、ウエスト位置から股の位置までの縦方向の深さです。 パンツの「浅い・深い」という印象だけでなく、 座ったときの動きやすさやウエスト位置の安定にも関係します。
股上が不足すると、座ったときに後ろウエストが引かれたり、 股まわりに強い引きつれが出たりすることがあります。 反対に必要以上に深いと、股下に余りが出たり、 ウエスト位置が安定しにくくなる場合があります。
2. 股ぐり
身体の前後の立体を包む
股ぐりは、前ウエストから股下を通り、後ろウエストへ続くラインの一部です。 パンツ原型では特に、前股ぐりと後ろ股ぐりの長さや張り出し方が重要です。
一般に、後ろ側はヒップの立体を包むため、 前側よりも長さや張り出しが必要になります。
短すぎる場合
股まわりが引っ張られ、前後に放射状のしわが出たり、 座ったときに窮屈さを感じたりすることがあります。
長すぎる場合
股下に布が余り、たるみや横じわが出ることがあります。 ただし、しわの原因は股ぐりだけとは限らないため、 股上やヒップのゆとりと合わせて確認します。
3. ヒップ
パンツ全体の基準
ヒップは、パンツ原型の横方向の大きさを決める重要な基準です。 ヒップラインの位置と幅が合っていないと、 ウエストや股ぐりを調整しても全体のバランスが取りにくくなります。
身体寸法と原型寸法を比べるときは、 ヒップ寸法そのものだけでなく、 どの程度のゆとりが入っているかも確認します。
- ヒップラインの高さが身体と大きくずれていないか
- 前後のヒップ幅の配分が不自然ではないか
- 必要なゆとりが確保されているか
- 脇線が前後どちらかへ大きく引かれていないか
4. 裾幅
シルエットを左右する
裾幅は、パンツの見た目を大きく左右する部分です。 ストレート、テーパード、ワイドなど、 シルエットの違いは裾幅と膝・ヒップとのつながりによって生まれます。
基本原型では、極端なデザインを加える前の基準となる幅を設定し、 そこから作りたいパンツに合わせて広げたり狭めたりします。
裾幅だけを急に変えない
裾だけを急に細くすると、膝から裾へ向かう線が不自然になったり、 足の動きに必要な幅が不足したりします。 裾幅を変更するときは、膝位置や脇線・股下線とのつながりも一緒に確認します。
決める
確認する
整える
5. 前後差
前パンツと後ろパンツの違い
パンツ原型では、前パンツと後ろパンツは同じ形ではありません。 ヒップの立体や身体の前後差を包むため、 後ろ側には前よりも大きな分量が必要になります。
その違いは、股ぐりの長さや張り出し、 ウエスト位置、ヒップ幅など複数の部分に現れます。
前後差が不足すると、後ろウエストが下がったり、 ヒップまわりが引っ張られたりすることがあります。 反対に後ろ側の分量が必要以上に多いと、 ヒップ下や股下に余りが出る場合があります。
5つを別々ではなく
一緒に見る
パンツ原型の難しいところは、 ひとつの部分を動かすと別の部分にも影響することです。
たとえば股上を深くすると、股ぐりの位置や長さも変わります。 ヒップ幅を変えると、脇線や股ぐりカーブのつながりも見直す必要があります。 裾幅を変えれば、膝から裾へ続く脇線・股下線も整え直します。
大きな位置を確認
前後差を確認
最後に整える
KATAPATAで確認する
KATAPATAでは、入力した寸法をもとに前パンツ・後ろパンツの基本原型を作成し、 画面上で形を確認しながら調整できます。
股上、ヒップ、裾幅だけでなく、 前後の股ぐりカーブや前後差も見比べながら確認してください。 ものさしツールを使えば、線やカーブの長さを測って比較することもできます。
調整後は、前後の脇線・股下線の長さやつながりも確認し、 必要に応じて試作してから自分用の基本原型として保存しておくと、 次のパンツ作りの基準として使いやすくなります。
前と後ろを並べて、
パンツ原型全体を確認する。
KATAPATAでは、パンツ原型を作成し、画面上で形やカーブを確認・調整したあとPDF出力できます。