婦人原型とメンズ原型は
何が違う?
レディースとメンズでは、同じ「身頃原型」でも考え方や線のつながり方が少し異なります。 単に胸囲やウエスト寸法を変えただけではなく、身体の立体やバランスの違いを、 ダーツ、肩、胸まわり、ウエストなどにどう反映するかがポイントです。
どちらも「身体の土台」を作る原型
婦人原型もメンズ原型も、身体の寸法と基本的なゆとりをもとに作る、 洋服の型紙を考えるための土台です。 首まわり、肩、アームホール、胸まわり、ウエストなどの位置関係を 基本の線として表し、そこからシャツ、ブラウス、ワンピース、ジャケットなどへ展開していきます。
その意味では、どちらも役割は同じです。 違うのは、身体の立体を平面の原型へ置き換えるときに、 どこへどのような分量を持たせるかという部分です。
大きな違いは胸まわりの立体処理
婦人原型で特に大きな役割を持つのが、バストの立体を平面の布へ置き換えるためのダーツです。 バストポイントを基準に、肩、脇、ウエスト、衿ぐりなどへダーツ分量を配分し、 平面の布を身体の丸みに沿わせます。
メンズ原型でも身体の厚みや胸まわりの立体は考えますが、 婦人原型と同じようにバストポイントを中心とした大きなダーツ処理を行うとは限りません。 胸まわりのゆとり、前後幅、肩やアームホールの形など、 別の部分で全体のバランスを取ることが多くなります。
胸まわりを確認する
原型の線へ置き換える
バランスを整える
肩・背中・ウエストのバランスも違う
原型の違いは胸まわりだけではありません。 肩幅、肩傾斜、背幅、胸幅、アームホール、前丈と後ろ丈の関係なども、 原型全体のバランスに影響します。
肩とアームホール
肩まわりは、単に肩幅だけで決まるものではありません。 肩傾斜や胸・背中の厚みが変わると、アームホールの深さやカーブの見え方も変わります。 そのため、婦人原型の数値だけを大きくしてメンズ原型にする、 あるいはメンズ原型を小さくして婦人原型にする、という考え方では十分ではありません。
ウエスト
婦人原型では、バストからウエストへの差をダーツや脇線で処理することが多く、 ウエストの絞りが原型の形に大きく現れます。 メンズ原型では、体型や使用する原型方式によっては、 ウエストの絞りを比較的ゆるやかに扱う場合があります。
婦人原型とメンズ原型を比べる
大まかに整理すると、次のような違いがあります。 実際には性別だけでなく、一人ひとりの体型による差も大きいため、 「必ずこうなる」という表ではなく、原型を考えるときの目安として見てください。
「男女だから」ではなく
体型に合わせて考える
婦人原型とメンズ原型には一般的な設計上の違いがありますが、 実際の身体は「女性なら必ずこの形」「男性なら必ずこの形」と きれいに二つへ分かれるわけではありません。
肩が広い人、胸板が厚い人、バストの立体が大きい人、ウエスト差が少ない人、 前後の厚みが大きい人など、身体の特徴は一人ひとり違います。 原型を作ったあとに線やカーブを確認し、必要に応じて補正することが大切です。
KATAPATAでは別の原型として作成
KATAPATAでは、レディース原型とメンズ原型を別々のツールとして用意しています。 単に同じ原型を拡大・縮小するのではなく、それぞれの原型に合わせた製図と調整画面を使います。
レディース原型では、身頃・袖・スカート・パンツを作成し、 ダーツ移動や各部の微調整を行えます。 メンズ原型でも、身頃・袖・パンツを作成し、画面上で形を確認しながら調整できます。
どちらも、作成した原型をそのまま完成服の型紙として使うのではなく、 自分の身体に合う基本原型として確認し、必要に応じて補正したうえで、 デザイン展開の土台として利用してください。
自分の寸法で、原型の違いを確かめてみる。
レディース原型・メンズ原型ともに、寸法入力から調整、保存、PDF出力まで無料で利用できます。